このはな。
やっと行くことが出来ました。
静岡県草薙総合運動場の このはなアリーナ。
内藤廣さんの設計です。
昨年の4月からオープンで約一年越しの見学です。
工事中の見学もあったのですが、タイミングが合わず一度も見られませんでした。
ヨーグルトのアルミ蓋をいじっていた時に閃いたという特徴的なこの屋根は、やはり誌面やモニターで見るよりも遥かに存在感がありました。
凄い力です。
どうしても遠景&正面から見たかったので、ゲートボール場にツカツカと勝手に侵入です。笑
お陰様で良いプロポーションの眺めでした。(勿論邪魔にならない様に!)
アリーナ内部は木構造の表し。
こちらも大迫力。
静岡県産木材。
楕円上に整然と並んでいて美しいですよね。
それにしても、大きい。
上下のスケール感がおかしくなりそうです。
木材は相当な量です。
梁だけでなんと256本、そしてそれを造る為に使われた原木は約7,000本だとか。
杉は柔かく強度は高くない木なので悩まされます。(県産材=スギ若しくはヒノキ)
集成材とすることで大きなサイズも可能となり強度を確保したJAS建材(日本農林規格)に適合することが出来るんですね。
しかし、元が杉なのでやはり松などの強い木と比較すると、どうしても太くなってしまいます。
これが、見た目の無骨さとコストに跳ね返ってくるので一層辛いわけです。
このはなアリーナは、倒れ込む様な集成材の梁が上部の鉄骨リングを支えています。(多分)
360°から一様に倒れ込む事で大空間の屋根の支えが成立しているのだと思われます。(多分)
出来上がってやっと安定する形なので造っている最中は仮設の支えが必要なんですね。(多分)
これだけのものを仮設で支える工事は大変だったと思われます。(間違いない)
木に掛る力は圧縮力、理にかなっています。
木は圧縮力に強い材料です。
静岡県立浜松湖北高校多目的体育館も県産の杉集成材構造です。
陰に隠れて、このはなアリーナと同時期に工事を行っていたんですよー。笑
石橋に見るアーチ形状とすることで、木に掛る力は圧縮力になり材に掛る負担を少なくすることが出来ました。
日曜日の某番組の某アイドルグループが某島で石橋を造ってましたよね。
根本は同じ原理なんですよ~。笑
このはなアリーナとは規模が全然違いますが、自分なりに原理を探ってみることで、
何をすると、どの位の事が実現出来るのか想像をしながら見てみるのも面白いですね。
佐野