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楊子の家 足場バラシ前検査。

川沿いの敷地に計画している楊子の家の工事進捗状況です。

屋根・外壁、その他の外装や設備機器の取付などが済み、足場の撤去が出来る段階になりました。足場バラシの前に、外部の状態を全てチェックしました。

上から順にということで、先ずは屋根。傷や施工忘れ部分など無いか隅々まで目視します。

屋根面は特に問題なく綺麗な状態。

ケラバの棟包み部、問題なく納まってます。

唐草水切りや野地板と外壁の役物取合いも良好。通気層内で止水処理もしっかりしてあります。

樋持ち金物はブラックに先行塗装、それを屋根を葺く前に野地板上面に取りつけ、その後ルーフィング敷きして唐草水切りを設置してあります。通常なら樋は最後ですが、楊子の家では初めに仕込んであります。(屋根の軒の薄さが理由です)

3階建ての建物の場合、非常用進入口(代替進入口としています)が必要となりますが、設計の主旨としてはファサードに不要な開口部だったため外壁の一部と化すように処理している部分です。

手摺がある部分も板金を切り欠いて分割せずに納めている部分。簡単なようでとてもシビアな施工ですが、板金職人のJさんからの提案で美しく仕上がっています。しっかりシールポケットの寸法も確保されてます。

外壁に合わせたブラックのアンテナ。

同色塗装したベントキャップ(排気フード)と外壁の取り合いは波波のシーリング。

屋根を柱が貫通する部分の雨仕舞は4重の止水処理で完璧です。

コ型に連続した開口部、ガルバリウム鋼板とアルミサッシの部材の切り替えやシーリング色分けなど細部まで指示した通りに施工済み。施工中は迷ったら安全をみて手を止め、職人さんから確認がくるほどお気遣いいただきました。しかも設計側から指定したシーリング色が微妙に薄いのではないかとシーリング施工開始直後に意見を頂き、ご指摘の通りだったため急遽色を変更したりと本当に感謝です。

大きめにオーバーハングした外壁の水切り。竪樋が通る部分は欠き込み加工を。

一通りチェックをしましたが、。施工段階ごとに細やかに確認をしてありましたので指摘は無し。無事足場解体へ進めることが出来ます。完成まであと僅かなので、引き続きしっかり監理を行っていきます。

佐野

Posted on
Feb 29, 2024 at 8:47 PM
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Author
sano

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感覚する構造。

先日、品川にある建築倉庫(旧建築倉庫ミュージアム)へ久しぶりに訪問しました。建築倉庫は建築模型に特化した展示を行っている施設です。

今回は企画展の「感覚する構造」力の流れをデザインする建築構造の世界を観覧してきました。力の流れとは、つまり重力からどのような支えによって建築が成り立っているのかということ。完成形の姿ではなく、構造的な部分のみを抜き出して直感的にその仕組みが分かる様な模型が集められていてとても面白かったです。歴史的なものから著名な現代建築、現在施工中のものまで興味深かったです。

木造や鉄骨造など骨組みの構造は、つくりたい形(空間や間取り)を成り立たせるためものになっていることが多いですが、私は建築の形が構造と一体というか、構造的に合理的な形とつくりたい空間を一致させる解き方に興味があります。この企画展ではその考え方をより明確にするためのヒントが得られるのではと思いました。

せんだいメディアテーク。(右側の白模型)

ソチミルコのレストラン。左の画像が見切れていますがガウディによるカテナリー曲線(紐の両端を持ってたらした曲線)による構造など、とても面白い。

パンテオン。

フィレンツェ新駅(コンペ案)。

あなぶきアリーナ香川(香川県立アリーナ)。

多摩美術大学図書館。

国立代々木競技場。

浄土寺浄土堂。

錦帯橋。

2月25日までのこの企画展は「前期展」となっていて、4月26日からは「後期展」が予定されているようです。機会があればそちらも観覧が出来ると良いなと思います。

佐野

Posted on
Feb 05, 2024 at 10:21 AM
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sano