ディテール。
吸音、トイレ、木造建築に続き、待望のディテール階段特集!
前回の階段特集から8年ぶりです。
ディテールという季刊誌をこよなく愛する私。
建築は、ディテール(詳細)の積み上げで出来ていると考えています。
目指すべく形や表現すべく事を実現する為にディテールはとても重要です。
巨匠ミースは「神は細部に宿る」と言っています。
意匠的で美しく、構造上合理的であり、性能を満足する、そしてそれは決して部分的ではなく建築の主旨と繋がること。
ディテールは誇張せず、無意識の意識に働きかける、美しいと感じるものの裏には必ず研ぎ澄まされたディテールがあると思います。
今回の階段特集は、まさにディテールの集合体。
掲載されている作品の一つ、京都国立博物館 平成知新館。
谷口建築設計研究所の設計です。
今年の6月に訪れた時に撮影したものです。
複数の素材は並列に寸法が整えられ、シンプルに美しくそして堅牢な造りでした。
そして、昇降し易い。さすがですね。
一方こちらは、以前私が設計した学校の階段。
画像では分かり辛いですが、鉄板段板を留める溶接のラインや補強リブなど気になります。
まだまだ検討の余地はありそうです..
住宅・一般建築を問わず、階段は単なる昇降装置ではないと考えています。
移動という機能を超えて空間に質を与えてくれる、そんな階段を創りたいです。
佐野