月見の里文学館。
袋井方面に行くことがあり、せっかくなので袋井市月見の里文学館へ寄ってみました。
建築家 長谷川逸子さんの設計で、確か2001年頃に竣工したと思います。
もう15年程経過しているので建物は少し痛みが見られました。
この施設は、プール、ホール、図書館などからなる複合施設になるのですが、平面形状が枝分かれしたような形になっていてとてもユニークです。
案内板の平面プランで枝分かれ形状が分かりますね!
15年経過しこの建築が市民にどう使われているのだろうと思っていたら、想像以上に多くの方が利用されていてビックリしました。
右側の予定版が埋め尽くされ至る所で賑わいの声が聞こえてきました。
確かこの計画は、長方形の大枠プランへ各必要諸室を配置させ、そこへどうやって外部の環境を取り込むかで悩まれていたところ、
内部と外部をまるっきり反転させるという逆転の発想で出来上がった案だったと思います。
(間違えていたら申し訳ございません..)
そうして出来た茎の様な中心の軸から葉っぱ(各室)へ分散していく動線や、葉っぱが太陽の光を多く受けるように広がる様は各部屋へ採光や通風をもたらしてくれます。
ユニークなプランですが、実はとても理にかなったものに感じました。
動線がシンプルで使いやすく、明るく気持ちの良いプランであるからこそ、年数に関係なく市民に慕われるのでしょうね。
ところで長谷川逸子さんは私の大学の先輩にあたり、当時は客員教授をされていました。
しかし大変ご多忙という事で殆どお目に掛ることはなく、卒業設計でやっと講評を頂く事が出来ました。
確か結果はかなり酷評でしたが、今思えば月見の里文学館が出来たころだったと思います。
う~む..感慨深い。笑
佐野