山田さん。
先日、静岡市の山田誠一建築設計事務所さんの設計された冨里の家にお邪魔させて頂きました。
シンプルな総二階の形で、建坪は約15坪の住宅です。
新建築 住宅特集にも掲載されております。
中に上がらせてもらうと、とても建坪が15坪とは思えない空間。
一室としての広さの工夫(高さを取った気積など)もあるのですが、空間の一連の繋がりが小ささを感じさせないと思いました。
至る所に居所がある、そんな感じです。(上手く表現出来ませんが..笑)
既に住まわれているお宅なので、記事では部分的に限定させて頂きますが、こちらは居間(板の間)の開口部。
ベンチになっていて腰掛けられます。
主たる光はこの窓から取り込まれているのですが、1方向から採光が限定されたときに出来る吹抜け上部の闇が空間に重さを与えてくれる気がします。(居間は4m強の吹抜けになっています)
軽やかに浮き上がる様な質ではなく、心地よく重さを感じる質によって自然と座りたくなるような場所です。
山田さんいわく、空間としての重心を整える為の光と闇、素材、寸法など考えられているとのこと。
階段踊り場です。
ここにも居所が.. 気付いたら踊り場部分へ腰掛けていました。
二階の板の間(デスクコーナー)。
一階の居間の開口部から光が反射され、とても柔らかく気持ちが良い居所です。
田圃越しの南側外観。
昔からあったのでは..と思えるほど、風景に馴染む落ち着いた佇まいです。
兎に角、質が高い!
丹精に造られた空間は見応えがあり、とても勉強になりました。
山田誠一建築設計事務所さん 機会をつくって頂きありがとうございました!
佐野