間の建築
0歳児から2歳児までを対象とした、小規模保育所の計画です。
小さな子どもにとって大人の物差しで造られた大きな塊りや明確な境界などは、大人社会の強さが生じているのではないだろうか。この様な疑問から、意志を表現することがまだ上手く出来ない子ども達に、その強さ(建築)はどの様にあるべきかを考えたプロジェクトです。
大きな箱を複数の小さな箱の集まりへ、そしてそれらによって出来る隙間。豊かな外部環境が隙間から柔かく滲み込む場所は、大きくもあり小さく、外部なようで内部であり、明るくもあり暗くもあるといった曖昧さ(=優しさ)が生まれるのではないかと考えました。
固体と液体の中間である離乳食のように、家庭と社会の間、弱さと強さの間、人と人が触れ合う間など『間の建築』として、小さな子ども達の潜在意識に伝わる優しい空間を目指しました。