環境を包容する
音の森こども園
静岡県浜松市郊外に新設する認可こども園の計画です。
敷地周辺は、森と川に囲われた長閑な環境の地です。雄大に存在している森を初めてみた時に園舎へ一体的に取り込むべきだと感じました。
園舎の内側は緩やかな円弧で園庭と森を優しく包み込む造形としています。園庭と森を中心としたR平面形状とすることで自然と意識が集められると考えました。反対に園舎の外側は直線とし、各保育室をL型にレイアウトして機能性を確保しています。
園舎の屋根は、森へ向かって上がっていく片流れ勾配としています。立体的に直線と円弧が捩じれる屋根が滑らかに繋がるように、直線部分の軒先高さは一定のまま、円弧部分の軒先高さは中心部に向かって緩やかに上げてくことで大らかな曲線の軒先を実現しています。
道路側の直線は都市・社会を意味し、園庭側の曲線は家庭的で自然の柔らかな優しさを表す象徴的な「屋根の建築」をつくることで、子ども達にとって園の外では良い緊張感を持ち、園の中ではのびのびと安心して生活できる園舎になると考えました。
Detail
名称 | 音の森こども園 |
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用途 | 幼児施設建築 |
所在地 | 静岡県浜松市内 |
工期 | 2019年3月 |
建築面積 | 841.85㎡ |
延床面積 | 757.55㎡ |
階数 | 平屋建て |
構造 | 木造軸組構法 |
撮影者 | 中川 敦玲 |